リメディアル教育が必要な学生が多数在籍する大学が増えている。そのため,日本リメディアル教育学会は,組織的な研究と具体的な対応策を共有し,具体的な成功事例の研究,啓蒙活動報告や社会への提言などを行う。

学校教育部会

【目次】
1.ようこそ!学校教育部会へ
2.学校教育部会の歩み
3.日本リメディアル教育学会 学校教育部会 規約
4.申込方法

【1.ようこそ!学校教育部会へ】

1990年代の入試改革により、AO入試・推薦入試が主流となりました。その影響で、十分な学力を持たずに進学する学生が増えてきました。この傾向は、一般入試で偏差値50あたりの大学、またはAO入試・推薦入試が募集定員の約半数以上を占める学校にしばしば見られます。
その一方、引きこもり・登校拒否などを経験した子供たちが、学力保障もされないまま、中学・高校へ進学してくるケースも見られます。また、義務教育課程の基本的な学力をもたずに進学する生徒たちを、さまざまなケースで見ることができます。大学が求める学生への基礎力は、入試の難易度によって違いはあります。しかし、義務教育課程の基本的な学力をもたずに大学へ進学する学生たちも、さまざまなケースで見ることができます。
また、一般入試を受験して入学してきた学生たちも、特定科目を集中し履修することによって、受験科目への効率的な学習を行うようになり、万遍なく5教科を履修する機会を得ることが少なくなってしまいました。したがって、学びの目標が受験だけとなり、大学教育の基礎学力を身に着ける機能が、高校で果たせない環境になっている側面があります。
つまり、今日の大学生に対して、どの入試形態で入学したにかかわらず、リメディアル教育を行う必要があると言えるでしょう。
また、マスコミ等によって、東京大学などの難関校への合格させること、つまり、成績が上げることだけが、高等学校ならび教員の評価される傾向にあります。その一方、マスコミが報じないに、教育困難校で授業が成り立たず悩んでいる教員の姿があります。
学校教育部会では、高等学校・大学の教育困難校を中心とした高大接続の問題を中心的に取り上げていきたいと思います。部会では、会員の所属する学校に応じて、どのようなリメディアル教育を行っているのかを、部会で情報共有をしていきます。つきましては、学校内での組織づくり・組織運営・学生の利用実態、また、授業などの実践報告などの発表をお待ちしております。現場の声を反映したリアルな実践報告を歓迎します。また、大会等での講演していただける方の情報もお待ちしております。
本部会は、2018年度中に、教職協働部会を合併する予定です。キャリア教育・学生募集・学生相談などの課題に対して、どのように教員・職員の連携を取ながら、取り組んでいるのかという報告もお待ちしています。
最後になりますが、小中高大という学校教育に関わる教員・職員だけでなく、塾・予備校・企業・行政などの他方面からも参加していただき、部会員にとって、当部会が授業改善・環境改善のヒントを得られる場になることを、切に願がっております。

【2.学校教育部会の歩み】

2013年8月 JADE第9回全国大会(広島修道大学)が開催される。
大会テーマ「学校教育のトータルプロデュース」
基調講演者:小河勝氏「義務教育と高校・大学との連携」
JADE理事会にて、学校教育部会が承認される。
※部会設立賛同者11名
選挙・協議の結果、初代の部会長を鷲北貴史会員とする。
2013年9月 学校教育部会の規約を公開する。
執行委員2名を置く(高松正毅会員・中園篤典会員)
2015年8月 JADE第11回全国大会(北星学園大学)にて企画を実施する。
(ラウンドテーブル「いま日本語リテラシーが危ない-大学入学前に培いたい
母語能力について堀裕嗣先生に聞く-」)
2016年8月 部会長を鷲北貴史会員の留任とする(2期目)。
2018年1月 協議の結果、第2代の部会長を塩島翔会員とする。
※部会登録者 62名(2018年4月現在)
2018年8月 教職協働部会を合併する(予定)

【3.日本リメディアル教育学会 学校教育部会 規約】
第1条(目的)

  1. 学校教育部会(以下「部会」という)は日本リメディアル教育学会(以下「学会」という)に於いて、初等・中等教育と高等教育の連携・協力関係について研究を行う部会とする。中学・高校の教育現場の知見を大学の教育現場へ還元するとともに、相互に影響を与えることを目指す。

第2条(構成員)

  1. 部会は部会長1名を置く。部会長は、部会の登録者による選挙で決める。選挙の方法は、第3条に定める。
  2. 部会長の他に執行委員2名と委員4名を置く。委員の任期は執行委員を3年間、委員を2年間とする。
  3. 執行委員2名は部会長が指名する。部会長1名と執行委員2名の計3名を執行部とする。
  4. 委員(4名)は、部会の参加者から、部会長選挙の結果、学会での活動、社会的活動、学識経験、その他を考慮し、執行部が決める。意見がまとまらないときは、部会長が決める。
  5. 委員の任期は、原則として1期(必要であれば連続2期まで)とする。ただし、1期おけば、再び委員になることを妨げない。
  6. 執行部(部会長と執行委員2名)は、原則として3年で交代する。
  7. その他、必要に応じて、部会長・執行委員・委員で議論して、決める。決まらなければ、執行部(3名)が判断し、それでも決まらなければ、部会長が判断する。

第3条(選挙)

  1. 部会の参加者を被選挙人とする。投票は、直接投票とし、適当と思う者の3 名連記で行う。
  2. 投票は、改選の年の学会の全国大会などを利用して行う。
  3. 選挙は、選挙管理委員2名が実施する。
  4. 原則として1位の者を部会長とする。ただし、辞退があった場合は、2位の者を部会長とする。2位の者が辞退した場合は、3位に者を部会長とし、これを引き受ける者が出るまで、これを続ける。誰も引き受けなかった場合は、選挙を無効とする。

第4条(活動)

  1. 部会の活動は、全国大会,地方支部会等での研究発表、部会単独での研究会の開催などの企画、実施である。
  2. 執行部は部会の活動を推進すべく、努めなければならない。
  3. 部会の活動が3年間なかった場合は、部会を解散する。したがって、部会を解散させないことが、執行部の仕事である。
  4. 部会の参加者は、本部会の活動を商業的な目的で利用してはならない。

第5条(募集)

  1. 部会員の募集は、学会の活動を通じて継続的に行う。

第6条(設置場所)

  1. 部会の設置場所(連絡先)は、部会長の勤務先または住所とする。
  2. 部会の運営に関する一切の事務は、部会にて行う。

第7条(公開)

  1. 研究会など部会活動は、学会員に公開するものとし、その開催予定を、会報などを通じて学会員に知らせる。

第8条(その他)

  1. その他、学会の規程などに規定した事項は守らなければならない。

附則

  1. 本規約は平成25年8月29日から施行する。

【4.申込方法】
学校教育が専門分野の正会員、その他学習支援に興味がある正会員用の部会です。
部会への登録/解除は、事務局で受け付けています。お問合せより申し込みください。

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